障がいがあっても、長く働き続けられる社会へ

一般社団法人 心のメンテナンス協会 代表理事の佐藤洋介です。

私は26歳でうつ病を発症し、その後、何度も再発、休職、失業を経験しました。

一時は全財産が800円になるほど生活に困窮し、「もう普通に働くことはできないのかもしれない」と絶望したこともあります。

私はもともと人材採用を専門として仕事をしてきました。

採用コンサルタントとして数十社の採用を支援。

その後、大手総合フードサービス企業では採用責任者として、年間約1億円かかっていたアルバイト採用費を、採用人数を維持しながら約4,000万円まで削減しました。

また、店長候補の中途採用では、年間20名規模だった採用を大幅に拡大するなど、長年企業の「採る側」に立ってきました。

採用は、私の得意分野でした。

そんな私が、病気をきっかけに今度は「採用される側」になりました。

再出発のために選んだのが、精神障がい者としての障がい者雇用です。

そこで最初に任されたのは、資料整理、郵便物の配布、倉庫の片づけ、データ入力などの仕事でした。

人材採用の仕事をしてきた自分と、目の前にある仕事との間に、大きなギャップを感じたことを覚えています。

それでも目の前の仕事を続けていたところ、ある上司が私の働く姿を見てくれていました。

やがて私は、会社のBCP(事業継続計画)の立案という重要な仕事を任されることになります。

専門書を読み込み、2週間で計画をまとめました。

この経験から、私は一つのことを学びました。

障がいがあるから、力を発揮できないのではない。

その人が持っている力を活かせる「仕事」と「環境」があるかどうかが大切なのだ。

一方で、企業側にも難しさがあります。

「障がい者を雇用したいが、任せられる仕事がない」

「どんな人を、どうやって採用すればいいかわからない」

「採用しても長く働いてもらえるか不安」

特に中小企業では、障がい者雇用の専任担当者を置くことが難しく、人事や総務の担当者が手探りで対応しているケースも少なくありません。

私はこれまで、

企業の採用を支援する側

そして、

精神障がい者として採用され、働く側

その両方を経験してきました。

だからこそ、どちらか一方だけではなく、企業と働く人の双方を支える仕組みが必要だと考えています。

一般社団法人 心のメンテナンス協会では、精神障がい者の雇用を中心に、

業務創出・採用・定着

までを一貫して支援していきます。

企業にとって本当に必要な仕事をつくり、その仕事に合った人を採用し、採用後も長く力を発揮できる環境を整えていく。

私たちが目指しているのは、

「雇用するためだけに仕事をつくる」のではなく、

「会社に必要な仕事を、障がいのある方が担える形にしていく」ことです。

単に「何人採用したか」で終わる障がい者雇用ではなく、

働く本人が、

「この会社で働けてよかった」

と思えること。

企業も、

「この人を採用してよかった」

と思えること。

その両方が実現する障がい者雇用を増やしたい。

かつて私自身が苦しんだ経験と、これまで培ってきた採用の経験を、今度は未来の誰かのために使っていく。

それが、私がこの事業に取り組む理由です。

障がいを抱えていても、前を向いて働き続けられる。

そして、一人ひとりが持つ力を、社会の中で活かしていける。

そんな社会を、企業の皆さまと一緒につくっていきたいと考えています。

一般社団法人 心のメンテナンス協会
代表理事 佐藤 洋介